わったり☆がったり

왔다 갔다(行ったり来たり)な毎日です(*^_^*)

読書

「寂しさ」に向き合う:平田オリザ『但馬日記』読後のメモ②

感性を磨くことは重要です。それはとても重要です。 しかし、感性だけでは、矛盾に満ちた世界と戦うことはできない。 みなさんの感性。たとえば皆さんが差別を憎む正しい心が折れそうになるとき、本学で培った理性がかろうじてそれを支えてくれることを願い…

持続可能な共同体づくりとは:平田オリザ『但馬日記』読後のメモ①

年末年始、「ほしい本リスト」から選んで購入した本と、積読されていた本をコツコツ読み進めていた(元日早々の震災で、家でぬくぬく読書していていいんだろうかという後ろめたさもありつつ)。 www.iwanami.co こちら、平田オリザさんが豊岡市で何かやり始…

『「発達障害」とされる外国人の子どもたち』(金春喜・明石書店)

発刊前からチェックし、半年ぐらい前に買ったのに、読む始めたのは先月という… webmedia.akashi.co.jp とても読みごたえがありました。元は修士論文とのことで、研究続けてほしいなぁ…と思いきやの日経の記者さんになられたらしい。それはそれで、今後のご活…

『夜と霧』ー人生の意味の心理学

今朝、新聞を読んでいて。 『夜と霧』が、強制収容所を生き抜いた著者の強さから学ぶというキャッチで自己啓発本として宣伝されている…という一文を読んで驚愕。 言わずと知れた20世紀の名著ですが…… 自己啓発本って!? あり得へん……(嘆) 心理学者、強制…

『アイデンティティが人を殺す』アミン・マアルーフ(ちくま学芸文庫)

帯に「帰属先はひとつではない。人間の多様性と尊厳を希求した名エッセイ、ついに邦訳」と書いてありました。原著は1998年。…20年前か 自分とは何者か。 何者かでありたい自分。 何者かでなければならないのか? 自分が何者なのか、それを決めるのはなんなの…

『台湾生まれ 日本語育ち』温又柔 を読んで思うこと

先月末のトークショーで購入し、サインもしてもらった本を読み終わった。 …というより、今日は「国際母語デー」なんです! これは早く読み切って、読みながらつらつら考えたことを書かねば! 今日 書かずに、いつ書くの! ってなって、一仕事終えて読み切り…

『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』鴻上尚史

「9回出撃して9回帰ってきた」佐々木友次さんという特攻兵のことを、鴻上さんが調べ、インタビューし、書かれたもの。 bookclub.kodansha.co.jp 私も新聞の書評で「9回出撃して9回帰ってきた」というところに俄然興味を引かれて買ったのだけれど、想像以上だ…

『ジニのパズル』と『ROCK U!』

『ジニのパズル』は発表時から気になっていた作品だった。本になったら読もう・・・と思いながら、ずるずる過ごしているうちに、ネット上でさまざまな人のさまざまな「評」を目にして、ちょっと腰が引けるような、そういう気分になった。 なぜ腰が引けたか。