わったり☆がったり

왔다 갔다(行ったり来たり)な毎日です(*^_^*)

SVP韓国教育視察ツアー2 午後編

さて、8月12日。推しの誕生日のちょうど1ヶ月前に、なんとかれが育った高陽市へ行くのです!と勝手にテンション上がってた私です(プログラムとまったく関係ないけど、コーディネーターさん「気づいてました? コヤンですよ…!」私「もちろんです!」と道端でひそかに盛り上がってたのでした)

ソウルからはバスで小一時間。移動前にいただいた昼食は「ムルフェ!」
(JINくんの好物ってことで、食べたことなくて食べてみたかったのでした。大満足。しかもパンチャンに「ム」もついてて嬉しかった…)
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コヤン自由学校(고양자유학교:京畿道認定代案学校)
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門構えからして、自然派オルタナティブスクール。
韓国では「代案学校」と呼び、認定制度もあります。過酷な受験競争と学校文化に適応できない子どもたち、それに疑問を持つ大人(保護者)というのも当然いるわけで、既存の学校の「代案」ということですね。そして民主派政権だった頃は公立学校もそれに倣って改革していこうというので、公立代案学校:革新学校(イノベーションスクール)の指定を受けて先進的な授業プログラムや教育手法を取り入れる学校づくりの機運もあったのです(そういう動きの一環に「学生人権条例」もあって、生徒たちと一緒に校則や制服を見直す会議をしたりしていたんですが…)

*代案学校については、2017年のツアーの記事を(このときはくるっとまとめて写真も載せずだったのね・・・笑)

jihyang-tomo.hatenablog.com

 

シュタイナー教育の理論を取り入れた低学年の教室。可愛い。f:id:jihyang_tomo:20230819111732j:image

2002年創立で、昨年が20周年だったそう。小学校から高校まであり、生徒数は100人余り(85世帯)。寮などはないので、通学できる地域の子が通っているとのこと。

「自立と共生」競争的ではなく、ともに学ぶ。「知識より知恵」
子ども・親・教員の三者でつくっていく学校で、大切にしたいのが「가난(貧しさ:贅沢をしない),우정(友情),대화(対話)」、そのための約束事が3つあり、「食べることに意識を向ける」体をつくるのは食べ物なので、どういうものが自分の口に入っているのか、口に入るまでにどこでどのような経過、労働を経ているのかに思いを馳せましょう、と。校庭には畑もあり(保護者のサークル活動として耕作しているものと子どもたちが作業しているものの両方がある)、味噌やキムチを仕込んでいる甕もあったりしました。そして2つ目が「メディアとのつきあい方」これがなかなか厳しくて、中2までスマホの所持厳禁。持った後も校内では原則使用禁止(ネットにつながない)。学校では友だちや先生と話す(対話する)方が大事でしょ!ってことらしいけど、大変だな(と思っちゃうスマホ依存の大人でした…)。そして「私教育の制限」要は塾や習い事通いを基本的に禁じているとのこと。学校で「ともに」を考えているのに競争的な学びに参加(参戦?)してしまったら意味がないだろってことですよね…。ただ、アート系の習いごとに関しては、子ども・親・教員の三者で話し合って「最低限1年は続ける」ことを条件に通うこともあるそうです。

・・・とはいえ、ホントにそれ、可能なの? と思っちゃうわけですが、先生方は「ここがそういう学校だという合意のある人しか通っていないので…」と。まぁ確かに。私たちという訪問客のために来てくれていた生徒さんたち(高校生)はちょっとごにょごにょしつつ(笑)「なんでスマホ ダメなのーって文句言ってた子もいるけど、私は納得してます」と。文句言ってた子の話が聞きたかったな(笑)

定期テスト等はなく、進学のための勉強の手助けは一切しない。中学校、高校への進級のタイミングで、この学校に残るか、ふつうの学校に編入するか、子どもたちが選択して決めることになっているそうで、「なんで残ることにしたの?」と聞いてみたら「試験に追われたりする生活が想像しづらかった」「大学に行くかどうか、行くならここは不利じゃないかとかも考えたけど、自分が本当にやりたいことをゆっくり考える時間の方が大事だと思った」のだそうで、実際に大学に行った先輩もいるし、行きたければなんとかなるんだろうとも思えたーと。そこは20年の蓄積があるからこそだなぁ…。

いわゆる「お勉強」を無視しているわけではなく、学科的な課題は期間を決めて集中的に朝の1時間で毎日取り組むというスタイルだそうで、例えば今は「分数」の概念を学ぶ時期なので、黒板がこうなってます!と↓
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黒板アートじゃん! 写真撮りまくりますよね…。先生が描くそうで「練習すればだれでも描けますよ~」と笑っておられましたが、すごすぎ。
この黒板をぱかっと開くとこうなっていてf:id:jihyang_tomo:20230819111811j:image

真ん中の空いたところで、その日の授業の板書をするそう。
そしてこの「集中課題」が変われば、この黒板アートは消されて、次の課題のアートに…って、すごすぎる。でも、こういうふうに「いまはこの概念について学習している」ことが常に視界に入っていて、毎日反復的に活動していたら、頭にも入りやすいだろうなぁと思いました。黒板は無理でも、壁の掲示なんかでこういう工夫はするといいかもなと思いました。

教室も可愛ければ、廊下も美しい・・・。
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光州民主化闘争やセウォル号事件について学び、メッセージカードをつくったりアート作品をつくったりという活動も。そして、実際に5.18.の光州にいって、追悼集会の場で配ったりもしたそうです。そんな「現場で学ぶ」「交流して対話する」活動も大切にされているのが伝わりました。f:id:jihyang_tomo:20230819111907j:image

高陽市はソウル市の北にあって、すぐそこに38度線があるんですね・・・。(日本でいう多摩ニュータウン的な、ソウル市の人口過密解消のために切り開かれた新興住宅地政策の走りだったそうで…。推しの一家がソウル市からここへ転居したのはまさにその政策なのでした。そっか、そういう街で育ったんだねぇ…と脳内で鳴り響く『Macity』です)。

下の写真は、近くの展望台から38度線側を見て、そこで感じたインスピレーションをもとに製作した作品の写真展、「境界で話す」

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校庭には棗の大きな木。緑豊か。f:id:jihyang_tomo:20230819112019j:image

なんと、手作りアスレチック! 夏休みゆえ草ぼうぼう(笑)

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この日は仁寺洞の「宮」でマンドゥクッ。この店、大好きなんですよねー。入れてよかった人気店。帰り道でSUGAの不穏な書き込みに気づいてキャッキャッしてしまったりもしましたが(「この週末に何!?」と泡食ったら、ツアー終えて初の週末で「何かしないといけない気がしちゃう」という主旨だったらしく 笑。慌てたやん・・・お騒がせユンギさん)
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そんなこんなで、推し活無縁の旅のようでいて、ちょこまか買ってしまったりもしているのでした。でも、看板なんかでいうと、ソウルより生野のコリアタウンの方が出現率高い気がするぞ…。まぁそれが、かれらを焦燥感に追い込む「アイドルの旬」問題なんだろうなとも実感。若手が群雄割拠状態だもんね・・・。そんなこと気にするフェーズじゃないやん?とずっと思ってたけど、最近ようやくかれら自身が「もう自分たちはそこを悩む必要はない」と受け入れたような気もしてて、このままソロ活ばく進してよね。2025年の完全体復活にドキドキですよ、こっちはさ…。
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そして、namaneカードなるものもつくってしまいました(笑)  今回はつくっただけで終わってしまったけど、次に来たときに使うよーん

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