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#入管法改悪反対…は終わらない。「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」を体現する入管制度を完全に終わらせたい

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とんでもない改悪案が出てきて、そんな法案を通したら、人をどれだけ殺してしまうかわからないぞ(既に何人も殺してもいるのだ)と、国会前シットイン行動、Twitterデモ、法務委員会に絡む議員さんへの請願FaxやMail送る行動等などに忙殺されてしまったGWからの5月前半(私は国会前には行けてない…緊急事態宣言め。ではなく、そもそもこんな時にこんな法案出す? という話)だった。ようやく5月18日(といえば光州事件の日だと後から気づいて何ともいえない気分に)、与党が諦めて廃案に同意。やれやれ……と一息ついてはいるけれど、まったく油断ならない入管&法務省体制なのである。

 

そもそも、国連人権委員会から、何度も勧告を受けている。

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アムネスティさんの画像、わかりやすい。

これだけ批判されているのに、何も是正しようとせず、逆に「帰国しようとしないから悪い」と収容された人のせいにする法案を堂々を出してくる、その時点でもう「この人たちの認知はどうなってるんだろうか」と疑ってしまう(私はね)。けれどおそらく入管体制が正しいと思っている人(そこまで積極的ではなくても、国家のやることに間違いはなかろうと何となく信じている人も、かな?)は、私の方の認知が歪んでいる、外国人の、不法滞在者の権利なんか主張して、日本人の権利を侵害するバカ!と思っておられるのだろうなとわかってもいる。

でも、そういう人に聞きたい。「不法滞在者」ってどういう人だと思ってます?

あなたの隣で、一緒に小中学校過ごした友だちのなかにも、いたかもよ?
町内の溝掃除を、一緒にやってた人かもしれないし、あなたが住んでいるマンションの基礎工事に汗を流していた人かもしれない。
あなたが今日買ったレタスを収穫してくれた人かもしれない。
単に「在留資格がない」だけ、な、ふつうの人たち。

 

#入管法改悪反対 Twitterデモしていたとき、「日本の入国審査は緩すぎる、もっと厳しくすべき」という呟きが目に入って、漫画なら頁から飛び出してしまう勢いで吹っ飛びそうになった。

え?緩い?もっと厳しく?え?え?

…そして気づいたのは、いまそういう呟きがけっこうあふれているという事実で、どうやらそれはコロナ変異株の外国からの侵入を許した入管は「緩い」ということを言っているのだと理解したとき、私は心の中で叫んだ。

「それは入国審査じゃなく、検疫チェックが緩いんだよ!」

でも叫んだ後で気づいた。確かに上で書いたような「在留資格がないというだけの普通の人たち」を増やしたのは、入管が意図的に緩かった時代があったからだ。バブル好景気の時代。どこもかしこも人手が足りず、オーバーステイ外国人労働者に依存しきっていた日本の産業界。そして人手がいらなくなったら、急に厳しくなり、以下にも悪意のある人が「不法に在留している」と言わんばかりの「不法滞在者一掃キャンペーン」に乗り出した90年代。そして最近だって「留学生30万人計画」達成のために留学ビザの発給を緩々にしていたかと思えば、「偽装留学生の不法就労」は受け入れる日本語学校と留学生のせいだと責任転嫁して摘発強化し始めたりしている。要は厳しいとか緩いとかいう問題ではなく、恣意的なのだ。法治国家が聞いてあきれる。

私だって、出入国審査をザルにしてよいとは思わないし、不法滞在:在留資格のない滞在は減らすべきだと思っている。でも、今の入管/日本政府がやっていることは、合理的理由のある「厳格審査」ではなく、極めて恣意的な「基準のよくわからない審査」が時に厳しく発動するかと思えば、時に緩々になるという実態だ。だから国連人権委員会が是正勧告を出し続けている。

言ってみれば、虫の居所が悪くなると急に当たり散らして暴力をふるう人みたいなものだ。いつ、どういうきっかけで虫の居所が悪くなるかわからない。なのに、その人は責められず、殴られた人に対して「もっとうまく立ち振る舞わないと」「どうせ何か機嫌を損ねるようなこと言ったんでしょ?」「暴力的な人だとわかっていて傍にいる方が悪い」と言っている状態が、いまの日本だと思う。私はそういうことは言いたくない。暴力は振るう方が絶対に悪い。なんでどういうルールでブチ切れるのかをこっちが必至で探り出して、立ち振る舞いに努力する必要があるんだ。傍にいる方が悪いって、離れる方法、離れて生きていく別の道が閉ざされている場合だってある。それを自己責任といって、それで人が死んでもいいのか? そもそも、「暴力的な人だとわかっていてもそこにいるしかない」状況をつくりだしたのも当の入管行政で、日本の政策的な問題なのに、いったいどの口が……だろう。

 

「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」ということばは、1965年に法務官僚だった池上努という人が、公に言い放った暴言である。約半世紀前。この半世紀前の亡霊が、いまだにウロウロ跋扈しているのが日本の出入国管理行政なのだ。

 

 

今回、あまりの酷さに #入管法改悪に反対 が広く盛り上がったけれど、酷い法律は今はじめて登場したわけではなく、日本の出入国管理法はその成立時点からずっと酷い、「外国人は煮て食おう焼いて食おうと自由」を合法化するものであり続けてきた。

もういい加減、そんな体制は終わらせたい。

 

「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」だなんて、さすがにそんな…と思う方は、出入国管理令からの歴史を学んでください。そして、廃案になった法案がいかにずさんな、非合理的な法案かも学んでください。

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この国では、日本国籍がない人の選挙権を認めない。議員の多くは選挙権のない、票にならない人には関心がない。だからこの問題に関する有権者の無関心は人を殺すことに直結すると私は思っている。けっして大げさでなく。緩慢な殺人に手を貸すのか、ともに生きる道を選ぶのか、そういう話なのだと知ってほしいと切に思う。

 

ここを抜きに多文化共生を語る人を、私は信用できない。