わったり☆がったり

왔다 갔다(行ったり来たり)な毎日です(*^_^*)

2023年6月を、未来はどうふりかえるだろう

2年前、こんなふうに書いていた。

jihyang-tomo.hatenablog.com

油断大敵…とは思っていた。けれどまさか、ほぼそのままの形で出してくるとは思わないじゃん?…で驚愕したのは3月。

すぐに署名が始まり、国会が始まるのに合わせて座り込みや集会や…と2年前と同じような動きが始まった。2年前と異なったのは、衆議院法務委員会から衆議院本会議にかけて、なぜか野党が「協力/修正協議」などという路線で動き出してしまったことだった。は? 何言ってんだ? ク〇立憲民主党…とどんどん口が悪くなりましたが、法務委員会終盤になってようやく「この法案はダメだ」と反対姿勢に立ってくれた。

…今、こんなことをメモしているのは、立憲民主党を責めたいわけではなくて、この2年間の間に、いったい何が変わって、こんなに形勢不利になってたんだろうかということを総括しとかないとな…と思うから。他意はない(立憲さん、私はいちおう支持者です…)

反転攻勢に出てみたら、出るわ出るわの入管のいい加減さ。入管って、法務省の組織だよね? 法律と法治と人権守る仕事なの、法務省ですよね? と怒髪天を衝いたよね…。

立法事実が何しろいい加減だった。そのあたりは既にこちらにまとまっているので、こちらで。

d4p.world

入管法の内容どうこう以前に、こんなものを通す立法機関ってなんだ? 日本は議会制民主主義の国ですよね? 前々からヤバいとは思っていたけれど、事ここにきて、ホントに比喩でなく眩暈で倒れそうだった。え? 独裁国家

でも、通ってしまった。

ただ、この過程でヤバさに気づいた市民が増えて、国会前に集結した人たちはもとより、地方でもあちこちで集会やデモがあったし、勝手に「ぼっちスタンディング」だの「おうちデモ」とぬいぐるみや人形にプラか持たせた写真をSNSに上げるだの、カバンなんかに「入管法改悪反対」と見えるようにくっつけて通勤通学するだのといった、市民の自発的運動が生まれて、いまも収まってないのは心強い。わずかな救いの光。施行までの後1年、廃案に追い込むというクソ難しい目標設定ではあるけど、上位法である難民条約を武器に、難民条約違反行為は止めなければ。みんながんばろう……。

毎日そんなことを言い聞かせながら、ふと隣をみたら、これまた差別解消、理解増進どころか、差別を助長して教育活動ストップさせかねない「LGBT理解増進法案」が衆議院通過……は?

news.yahoo.co.jp

松岡さんの記事は、いつもとてもわかりやすい。マジョリティ、どんだけ迷惑かけたら気が済むんだよ……と、いつもいつもいち早く解説してくれる松岡さんに申し訳ない&感謝でいっぱいです。ホントにごめんなさい。

上の記事に付け加えて、私がホントに頭にきたのは、「全ての国民の安心に留意する指針を、政府が策定する」の付け足しだった。

はあ?

「安心」ってなんだ。すべての国民の?

要は、「世の中には出生時に割り振られたジェンダーに依存のない男女2種類しかおらず異性愛が当然であることを妄信して疑わないマジョリティさまのご機嫌を損ねない範囲内で」教育も啓発もカムアウトも社会生活もやりなさって、そう言いたいわけだろ?ク〇…(最近、誰かさんたちのせいでNGワードに抵抗がなくなってきた。怒るの大事)

こんな文言が入ったら、ここ数年で前進してきた自治体などのさまざまな取り組みに対しても「あれ気持ち悪い、心理的に安心できないからやめてくれ」とマジョリティさまが言いだしたら、再検討…ってことになりかねない。パートナーシップ条例ができて良かったね…というマイノリティ側の「安心」はどうなるんだ? そして同性婚の法制化という目標はさらに遠のくんじゃないか。(一方で裁判で次々と違憲判決が出ているんだけど、現国会はそんなこともガン無視か? 三権分立って知ってる? 憲法の人権条項、理解してる? ク〇…)

 

6月は、世界難民デーがあって、毎年さまざまなイベントがある月だ。

難民の人たちの話を聞いたり、映画を観たり、お料理をご馳走になったり。

そして6月はプライド月間だ。

レインボーパレードが世界中で開催される。私もレインボーのバッジをつけている。

なのにこの国は、ことごとくそれに背を向けて、マイノリティの「安心」も「命」もどうでもいいんだという態度を公然と示してしまった。

嘆いていても仕方がない。こういう国に生きているという現実を前にして、抗っていくしかない。そして実際、入管法が通ろうが通ろうまいが、日々の支援活動でやっていることは変化しない。むしろ1年後の施行を考えて、それまでに1人でも多くの人に在留許可を出させていくために、私たちは、それぞれに走るだろう。

できることは何か。勝てなくても、あきらめない。勝てなくても、負けないように踏ん張りたい。

 

そういう備忘として、書きました。