わったり☆がったり

왔다 갔다(行ったり来たり)な毎日です(*^_^*)

#オンライン授業で…「書く」タスク増えがちだよね・・・

始まりましたオンライン授業。

今日(4月20日)からスタートの大学さんも多いので、twitterやらLINEニュースやら、「鯖落!(←「サーバーが落ちた!」ってことです。こういうのに感心してしまうオバチャンなのでした)」で検索しながらドキドキ…(ネットから離れなさいよ! と自分でつっこんでみる)

 

そして思うのが、もともと大学というところはレポートにせよ論文にせよ「なにがしかを書いて提出」というタスクが多いのだけれど、対面授業が始められない限り、教員側から出すのも文書資料が多めになるし、学生さんの側も「書いて出す」頻度が爆上がりになってるんじゃないかなぁ…ということ。

 

よって、元高校国語科の私が考える「書く」タスクを乗り切るための最低限のコツ(?)みたいなところを今日は上げておきます。誰かのお役に立てればいいなぁ。

 

「意見文」を要求されて書くときのコツ

大学でいうところの授業のふりかえり(コミュニケーションカードとか、リフレクションペーパーとかって呼ばれるもの)を書くとき。

「授業の感想」だから、「楽しかったです」「よくわかりました!」と書いておけばいいという誤解が往々にしてあるのですが、大学というところは高等教育機関&研究機関なので、大学生には「研究者/専門職の卵」さんであることを要求しています。小学生が特に指導もなく書かされる「遠足の感想」ではありません。

1)最初に簡潔に結論文「私は・・・・思った(考えた・気づいた・‥等)
  *主語は「私」
  *述語は「思う」「考える」「気づく」「感じる」といった、脳の活動を表す動詞

2)結論文のあとに「なぜ」そう結論したのかを説明
  *後述「わかりやすい説明文のコツ」を参照

3)最後に、再度結論文を置くと丁寧「だから私は・・・」

4)おまけ: 説明の際、理由づけに用いる他者の意見や見聞事実については、できる限り具体的で出典が明確なものにしておくこと(レポート・論文でない限り出典明示をする必要はありませんが、求められれば出典を説明できるという心構えが大切)
要するに、「だれから聞いたか、どこで読んだか記憶にないような伝聞情報を安易に論拠にしないこと」が大切です

 

要約文をつくるときのコツ

要約は「その文章から 必要な情報を的確に読み取り、再構築(rewrite)する作業」のこと。これができなければレポートも作れないし論文も書けない、いわば学問する者の基本の「き」みたいな力だと思いましょう。スキルなので、練習すれば上達できます。

1)キーワード、キーセンテンス(主語 ― 述語のある完全文で)を見つける
  *これが見つけられないということは、筆者の主張がまったく読み取れていないということなので、がんばってもう一度読みましょう。
  *ただし、学術的な文章を読みなれないうちは、しんどいと思います。最初は「何度も出てくる単語や言い回し」に、とにかく印をつけながら読んでみてください。そこにキーワード・キーセンテンスが隠れているはず。

2)キーワードとキーセンテンスを出てくる順につないでみましょう。
  *それがその文章の「主張」、「要約文」の骨格になるものです。

以下、その他の要素を必要なだけ残して再構成する際のコツ
3)敬体(です・ます)は常体(だ・である)に換える(文字数縮減!)
4)主語・述語は残す。比喩表現による説明は省く
5)具体例は制限字数に余裕があれば入れる(省略できる)
6)キーワード、キーセンテンスを優先し、意味の通る完全文(主語―述語が1対1の簡潔な文)で書く。できるだけ、倒置法や体言止めは避ける
7)キーワードの解説、主張に至る理由説明などは、制限字数内に収まるなら入れる(省略してよい)

 

わかりやすい日本語文章(説明)を書くコツ

1)主語 ― 述語の セットを 明確に
 *主語が行方不明、述語がいくつも連なって不明瞭…はNG

2)修飾する語 ― 修飾される語を 切り離さない(近くに置く)

3) 具体的なエピソードは「だれが(主語)→何を(目的語)→どうした(述語)」文が基本。そこに必要に応じて「なぜ(理由)」「いつ(時間)」「どこで(場所)」が加わる
 *時間・場所の文脈(いつ・どこで)は、最初に、
 *修飾する語(どのような・どのように)は、修飾される後の直前に 書く

4) 助詞の役目をよく考える。たとえば
 *は:主題・テーマの強調 と が:主語(述語/動作語の主体)をつくる は、「格付けの違い」
 *に:方向・場所  で:場所  へ:方向 「示す範囲の違い」

5)指示語(これ、それ等)が 指す文を 明確に
 *文章内に指示内容がなければ指示語は成立しないーこの当然のことが、意外と守れないのです。特に授業をふりかえって書いていると、授業中に見た映像や聞いたエピソードを「これ」「あの」等と無意識に指してしまい、具体的にエピソード全体のどこ・何をさしているのかが不明、という書き方をついやってしまいがち。要注意です

6) 1文は短めに(1文中に、接続助詞「~ので、~ので」「~だが、~だが」のように 2回以上繰り返さない)。書きなれないうちは、1文50字以内がめやす

7)因果関係を明確に(「AだからB」と書いた因果関係が成立しているかの確認)

8)簡潔さを意識する(同じことを繰り返し書かない)
 

 

どうしても書くのが苦手、しゃべりならいいのに、という人は、今は「UDトーク」など、音声入力したものを文字化してくれるアプリもあるので、口頭で入力したものを推敲して整えるという方法もあります。(逆に、私は書いたものを音声読み上げ機能を使って聞きます。一度聞いてわかりづらい文章は、読んでもわかりにくいものなので)

 

外出自粛だからこそ、たくさん活字を読んで、たくさん字を書いて、書記言語の力がアップするといいなぁと思います。ファイティン!